下諏訪の温泉活用を考える

自治体で二酸化炭素排出権(温暖化ガス排出枠)を売る事は出来ないだろうか?

例えば長野県下諏訪町では、一部の地域ではあるが住宅へ温泉を引くことができ(引湯)、旅館の浴場はもちろん、銭湯すべてが温泉であり、入浴するエネルギーに化石燃料を一切使っていないのだが、これを二酸化炭素排出権として販売できないだろうか。

温泉の維持には費用が掛かる。

上述の住宅への引湯も、近年では世帯人数の減少により、それを廃止する世帯も出てきた。具体的には夫婦二人暮らしのお宅でご主人が亡くなったから、といった理由からだ。一般家庭に温泉を引くには毎月数万円の出費になる。家族が多ければ良いが、独り暮らしだとコストパフォーマンスが悪い。

また、道路下に埋められている温泉配管も、場所によっては古い物が存在し、不定期に破裂などが起こり供給出来なくなったりしている。

温泉加入権を3分の1に?

2021年10月16日の長野日報によると、下諏訪町では温泉加入権を3分の1にする事を検討している。温泉加入金の大幅減額は、数年前から隣の諏訪市で先行してるんだけど、どうなのだろう? 

2021年10月16日 長野日報

「温泉サブスクリプション」と銘打って宣伝したら?

入浴以外の活用を模索

そもそも温泉を入浴にのみ利用する考えに限界があるので、
せっかく町内に水産試験場があるのだから、県とも協力して温泉熱を利用した魚の養殖方法の確立だとか、
農業ハウスへの熱源としての活用を模索する必要がある。
(温泉熱を農業に利用する試みは1907(明治40)年に長野県上諏訪町で長野県農事試験場が行なった例があるそう)

現在進行の事例としては、諏訪市の例で温泉熱発電の研究があるが、下諏訪町は関わらないのだろうか?
諏訪市と共同事業のかたちには出来ないのか?

下諏訪町も、バイナリー発電の機器を開発しているメーカーに声を掛け、
町内で研究開発してもらえるような体制を整えてはいかがか。

もっとも、温泉熱を変換して別のエネルギーにする、というのは効率が悪くなるのが常で、
個人的には発電利用のためには湯温が低すぎるというのは理解している。

参考

11 水道・下水道・温泉 | 下諏訪町 http://www.town.shimosuwa.lg.jp/www/contents/1496965964765/index.html

環境省
https://www.env.go.jp/policy/zerocarbon.html

http://www.env.go.jp/guide/budget/r03/r03juten-sesakushu.html

2022年3月9日長野日報記事 

下諏訪町温泉事業 「経営戦略」年度内に策定

長野日報 2022年3月9日

下諏訪町は、町内の源湯から個人宅や事業所に温泉を配湯する温泉事業で、将来にわたる安定経営を目指す「下諏訪町温泉事業経営戦略」(2022~31年度)を今年度中に策定する。戦略実施に向け、開会中の町議会3月定例会に 温泉加入金額を従来の3分の1程度にまで引き下げる条例一部改正案などを提出。可決されれば、来年度から加入金引き下げによる新規温泉加入者の促進や財政調整基金(貯金)の設置など新たな取り組みをスタートさせる。

経営戦略では、配湯開始(1985年度)後35年余りが経過したことによる各施設の老朽化に伴う計画的改修や、1997年度の1885件をピークに減り続けている加入者数の維持などを課題として指摘。加入者減少の背景には契約者の高齢化や核家族化、生活スタイルや価値観の多様化などが考えられ、町は今後も減少傾向は避けられないとみている。

対策を講じない場合と講じた場合の収支シミュレーションを比較し、対策を講じないと2043年度に単年度収支が赤字に転じると試算。一方、30年度まで単年度収支の黒字を維持するためには毎年度、給湯廃止数20件、新規加入者数5件の維持が必要とし、新規加入者の促進に向けて金銭的負担となる加入金の大幅引き下げを提案した。

他に、移住部署との連携強化による移住者の温泉加入の促進、温泉熱発電の事業化研究なども戦略に盛り込んだ。

加入金は一口(1.8リットル)当たり、現行の一般67万3200円から、23万1660円への改定を目指す。引き下げにより、年間0~数件の新規加入者数を5件にまで引き上げたい考え。一方、月々の温泉料は据え置きとし、5年ごとに行う経営戦略の見直しの際に再度検討していく。

町は昨年6月、経営戦略策定に向けて町温泉事業審議会を設置。審議会は昨年10月、経営戦略案を宮坂徹町長に答申した。町は戦略案を公開して11月までパブリックコメント(意見募集)を実施。2人から12件の意見が寄せられたという。3月中に寄せられた意見や町の回答、経営戦略の完成版を町ホームページで公開する。

町建設水道課水道温泉経理係は「これまで長期的な計画がなかったが、経営戦略を作ったことで現状の問題点や今後の課題を洗い出せた。戦略に基づき、新たな視点として移住・観光とも連携しながら安定的な温泉事業を進めたい」とした。

長野日報 2022年3月9日

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