12月25日、アルピコグループが銀行に対して再生支援を要請しました。
グループ全体で総額182億円の実質債務超過になっているそうで、小さな会社なら倒産になっているところです。
秋に、茅野市北山にある白樺湖ロイヤルヒルスキー場などを売却し、スキー場経営から撤退しましたが、他の事業の切り売りも出てくるのでしょうか・・・

長野日報:2007-12-27 6:00
経済 : アルピコ再生支援 「生活」「観光」影響は
 松本電鉄(松本市)を中核に県内で事業を行うアルピコグループが、金融機関に対して再生支援を要請した問題は、発表から一夜明けた26日、グループ企業がバス運行やリゾート開発などを展開している諏訪地方の関係者にも大きな驚きを与えた。今後進められる再生計画はどう市民生活に影響するのか。「厳しい計画になるのではないか」(観光関係者)との見方もあり、その具体的な進め方が注視されている。
 諏訪地方で乗り合いバスや高速バスなどを営業している諏訪バス(茅野市)。一般の乗り合いバスは岡谷─茅野間のほか、霧ケ峰、蓼科高原など観光地への運行など十数路線ある。
 シルキーバス(岡谷市)かりんちゃんバス(諏訪市)ビーナちゃんバス(茅野市)など近年の自治体からの受託運行を含め昨年度のバス利用者は約92万3000人。中でも高齢者は日常生活の足代わりとなるだけに利用路線の存続か廃止かは切実だ。月3回程度路線バスに乗車する茅野市内の女性(80)は「便数は今でもそれほど多くないので、もしこれ以上減ったら困ってしまう」と話す。
 蓼科湖周辺のレジャー施設やゴルフ場「蓼科高原カントリークラブ」、別荘分譲などを展開している東洋観光事業(同市)は債権額が77億円に上ることが明らかになった。昨年度に蓼科を訪れた観光客はピーク時の16年前に比べて3割減の158万人。なかなか増加に転じない中、蓼科の会社役員男性は「どんな再建計画になるのか分からないので不安はある」。市観光連盟の柿沢拓会長は「(支援要請を)ニュースで聞き、大変なことだと思った。具体的なことは聞いていないが、甘いことをやっても再生にならないので観光面ではマイナス要素を含め厳しくなるのではないか」と危機意識を持つ。
 取材に対し、柳平千代一茅野市長は「抜本的な体質改善や経営強化に期待したい。先々、路線バスの縮小などにならないようしっかり話し合い、対処したい」と述べた。茅野商工会議所は「情報量が少なく、事業再生計画も詳しく見ていないのでコメントできない。計画にのっとって早期に再生を」としている。



信濃毎日新聞 12月26日(水)
 松本電鉄(松本市)などアルピコグループ19社は25日、グループ全体で総額182億円の実質債務超過に陥り、「自助努力では返済できない」(滝沢徹社長)と判断し、主要取引金融機関の八十二銀行(長野市)など8金融機関に金融支援を要請した。同行や投資会社のリサ・パートナーズ(東京)などが支援に乗り出す。支援総額は投資会社も含め200億円超。同時に事業再生計画を発表し、経営効率化で再建を図る。滝沢社長ら現在の経営陣は来年4月に引責辞任する。
 同グループは松本電鉄のほか、バス会社やスーパー、観光事業会社などを中核にした県内有数のグループ企業。グループ各社の営業は継続し、基本的に人員削減も行わない。再建では、企業統治の強化や組織合理化などが課題となりそうだ。
 金融支援は「私的整理に関するガイドライン」に基づき、金融機関に申し入れた。グループの事業再生計画によると、有利子負債610億円のうち、8金融機関に総額152億円の債務免除を要請。うち八十二銀行の債務免除は85億円。このほか、投資会社のリサ・パートナーズが管理する投資組合がスポンサーとなり、同行などとともに総額50億円程度を出資する。同行はこのほか、30億円の債権を株式化する。
 この結果、同行とリサ・パートナーズの両者で同グループの株式の過半数を取得し、経営の主導権を持つことになる。
 同ガイドラインの活用で同日、アルピコ側と八十二銀行が合意。両者で他7金融機関に対し、借り入れ返済の一時停止を通知した。
 金融支援以外では、バス会社の統合や不採算路線の見直しで経営を効率化。小売り事業では不採算店の閉鎖や既存店舗の改装も進め、営業強化を図る。
 同グループの中核企業は、松電のほか、バス会社の川中島バス(長野市)や諏訪バス(茅野市)、スーパーのアップルランド(松本市)、ホテル・旅館など観光事業の東洋観光事業(茅野市)。
 経営悪化の原因については、1980-90年代のホテル、ゴルフ場経営への投資が十分な収益を生み出せず、新規出店・改装など小売り事業への必要な投資が滞り、全体の収益力が低下した、と説明している。今年9月中間期で初めて連結決算をまとめた際、多額の債務超過が判明した。
 同日夜、松本市内の松電本社で滝沢徹社長、八十二銀行の堀籠義雄常務らが会見。滝沢社長は「各社の個々の収益を大切にして、グループとしての財務が悪化した。グループ全体の経営戦略が欠如していた」と述べた。
 また、交通事業の見直しについては「鉄道は基本的に存続していく。路線の効率化もある程度考えるが、地域の利用客が不便にならないように対応する」と述べた。
 リサ・パートナーズは1998年設立。東証1部上場で、全国の地域金融機関と連携して企業再生ファンドを立ち上げている。県内では長野ホテル犀北館(長野市)に出資している。


リサ・パートナーズ ウェブサイトより
アルピコグループの再生支援に関するスポンサー内定のお知らせ
2007年12月25日
当社は、当社グループが管理運営する「リサ・コーポレート・ソリューション・ファンド」を通じて、松本電気鉄道株式会社をはじめとするアルピコグループ19社が実施する事業再生計画を支援し、アルピコグループが実施する予定の第三者割当増資について、事業スポンサーとして最大25億円を引き受けることについて、本日、基本合意に至りましたのでお知らせいたします。
今後、当社グループは、事業スポンサーとして今までに培ってきたノウハウや多様な機能を活かし、主力金融機関である八十二銀行とともに、地域経済に大きな影響力を持つアルピコグループを全面的に支援してまいります。特に当社連結子会社であるフロンティア・マネジメント株式会社は、アルピコグループへ役員を派遣し、アルピコグループの事業再生計画の実行だけではなく、経営企画や戦略立案などのサポートも行っていく予定です。